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2009-03-01 (Sun)


  「和泉」と弟の「春」は半分だけ血のつながった兄弟。 「春」の実父は「和泉」の母親をレイプした犯罪者であり、「春」はその結果誕生した子であった。
 だが二人の父親は「春」を我が子のように可愛がり、家族も極めて仲が良かった。

 やがて母親は無くなり二人の父親も癌におかされていた。
 そんな中連続放火事件が続き、またその現場には謎の落書きが残されるという奇妙な出来事が起こる。

 事件が交錯する中、「和泉」と「春」はそれぞれの手段で「過去のそして現在に至るまで潜む悪意」というべき「春」の実父に辿り着く。

 様々なパズルのピースが揃った完成された結末は。。。。


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 伊坂さんの作品の中で私はこの作品が「一番好きだな」と思う作品である。
 彼は稀有のストーリーテラーなので、この作品より面白いものもあるし、完成度の高い作品もあるけど、それでも私にとってはこの作品が一番好きだなと思わせる魅力のある作品である。

 多分それはこの作品が持つ「癒しのようなユーモアがある」せいだと思う。
 「深刻なことは陽気に伝えるべきだ」
 と本文にもあるように、深刻なモチーフだけど作品世界には不思議な明るさがある。その作品の持つ光明のような明るさが好きだ。

 主人公の和泉は半分しか血のつながらない春を大事に思っている。だがその春は母親がレイプされて出来た子供であり、犯罪を憎みつつも、その犯罪が故に春は存在しているという矛盾。
 この矛盾がなんともいえなかった。
 仲の良い家族でありながら、その影に「犯罪」という悪意が潜んでおり、家族それぞれがその悪意を自分なりに抱えている。
 その姿に読み応えがあった。
 
 もともと伊坂さんは文章が巧みでセンスがあるけど、今回はそれが作品世界を明るく照らしていると思った。

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| 伊坂幸太郎 | COM(0) | TB(0) |















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