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2010-10-27 (Wed)


  真柴義孝が自宅で何者かによって殺される。それは砒素を使った毒殺であった。
 その事件を担当する事になった草薙は義孝の妻である綾音に特別な感情を抱いてしまう。
 殺された手段は判明されるがどういう形で毒薬が仕込まれたかがわからず捜査は難航する。
 真犯人の候補として義孝の愛人で綾音の仕事の助手であった宏美はやがて外される。そうなると動機がある妻の綾音に疑いがかかるが、義孝が殺された日には完璧なアリバイがあり彼女に犯行は不可能であった。
 草薙は綾音を疑いたくなかったが同僚の刑事は彼女を疑い湯川に遠隔の毒殺トリック解明を依頼するが。。。
 湯川をして「完全犯罪」とまで言わしめたトリックとは?  

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 基本東野さんの作品は完成度が高いのだけどさすがにここ数年は玉石混淆で当たり外れもある。
 でもガリレオシリーズは安心して読める。彼の「ガリレオシリーズ」は定番の味というのだろうか、ラーメンで言うなら色々食べても結局はここに戻ってきてしまうカップヌードルという感じだ。

 ただ「聖女の救済」は面白いとは思うけど分が悪い作品だと思う。まず前作の長編がシリーズ最大ヒットの「容疑者Xの献身」(記事タイトル 天才フェチ)だからどうしても期待してしまうが故に比べられてしまう。
 「容疑者Xの献身」も記事に書いたとおり私的には突っ込みたくなる所はあるのだけど、なんていうのだろう作品世界に「厚み」があった。ミステリーという「知」の部分だけではない、「感情」の部分に共感出来るかどうかは別として心に響いてくるものがあった。
 それと比べる「聖女の救済」は心理的な綾が平板な感じがする。トリックの為に登場人物達の感情が用意されている感じがして。決して登場人物達の感情のうねりが無いわけではないんだけど。
 ただ元々「ガリレオシリーズ」は「知」が優先で「感情」は二の次だったから「容疑者Xの献身」が特異だけだったのだろうけど。まあチョモランマ見た後に日本一高い富士山を見ても物足りないと思う心境とでも言うのだろうか。。。。

 完全犯罪の仕掛けを読んだ時「こうきたか、こうきてしまったか」と思った。野球で言うのなら物凄い変化球で逆転の発想の産物だろう。それもボールスレスレの球である。そういうトリックを面白いと思うのか、肩すかしを食らうのかは個人の嗜好によると思う。
 何故ならトリックは現実においては「ありえない」からである。勿論絶対に無いとは言わない。それはトリックの問題ではなく、犯人の意思の問題である。
 トリック自体はシンプルなのだけど、完全犯罪を成り立たすためには犯人に相当な強い意思が必要で普通の人はまず無理だと思う。

 この作品における犯人のその強い意志は深い愛情の裏返しなのだろうけど、もう少し犯人が被害者に強い愛情を抱く説得力のあるエピソードが欲しかった。何故誰も彼も被害者である自己中で身勝手な男性に入れ込むのか読んでいてずっっっっっっっと理解出来なかった。
 だからトリックがわかった時発想には驚いたけど、犯人の気持ちは腑に落ちなかったのでカタルシスはトーンダウンである。キーポイントとなるその部分に共感できれば、凄く感情に訴えて来る「犯罪」になっていたと思う。
 そうすれば「容疑者Xの献身」とは違った意味の深い音色を持てたと思うのが残念だ。

 と、ここまで記事を書いてきて文句が多いのに気づいた。高クオリティのシリーズだけに贅沢になってしまうのだと少しの間反省した。
 
 
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| 東野圭吾 | COM(0) | TB(0) |















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