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2010-05-19 (Wed)
 
 ミステリー短編集

 「一六三人の目撃者」
 とある小劇場で正にクライマックスを迎えようとした時アクシデントが起こる。
 役者の1人鍵山秀一郎が舞台の上で小道具の酒のグラスをあおった瞬間うめき声を上げて死んでしまう。
 舞台監督の梶原、演出家の竹之内、役者の赤垣、主演女優の篠宮は犯人探しをするが混迷する。
 その時友情出演していた猫丸先輩が謎解きを始めるが。。。

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  倉知淳さんの最初の作品がこの「日曜の夜は出たくない」であった。
 その頃の私は「本格派推理物」という類にはあまり興味がなかったのに何故その手の作品である「日曜の夜は出たくない」を読んだのかは謎である。
 読書日記を読んだら「気に入った」という傲慢な言葉があるので経緯はわからないが結果オーライのようである。
 でも今回再読して思ったのは、
 「あれっ?もっとミステリーとして面白かったような。。。」
 と肩すかしな印象を受けた。
 最初に読んだ時は読み応えがあったと思っていたのだが。。。
 いつも変な例えだけど初恋の人間に再会したら自分の思い出の中の印象よりくすんでいたいう感じか(倉知先生すいません)。

 当時の私は「ミステリー」の分野をちょうど開拓した時期であった(但し本格派推理物は除く)。結構読書歴は長かったけど食わず嫌いでミステリーは20代半ばになるまで全然読んでいなかった。
 だから読みなれていないが故に凝った部分に魅力を感じたのかもしれない。
 でもあれから相当数のミステリーを読んできて目が肥えて来たというか、自分のミステリーに要求するハードルが高くなったんだなと思う。
 こういう書き方をするとこの作品がたいした事ないのかと思われそうだけど、ミステリーのレベルとしてはまあまあ高水準だとは思う(意外性があるという意味においては)。この作品は倉知さんのデビュー作だけど初物であるなら全然上等レベルである。
 ただ私の価値基準が昔よりシビアになっちまったのだ。

 トリックの類に関しては当時は「おお!!!」と思っていたけど今読むと突っ込み所がわかる。自分も成長したもんだ。
 特に一番最初の「空中散歩者の最後」は物理的にあり得ないようである。トリックの要が物理的に不可能というのはさすがに不味い。いきなりその作品が最初に来ているのが不思議だ。
 ただラスト辺りの凝ったメッセージの種証しと意外なオチは試みとしては面白くは読める。

 ミステリーとしては弱い部分があるが読み物としては面白かったりする。
 まず探偵役となる猫丸先輩が魅力的である。飄々として自信過剰で傲慢スレスレ態度なのに何故か憎めない。そして優しさをそっと隠しているタイプである。
 私は昔からこういう「飄々タイプだが実は只者ではない」という探偵が大好きなのである。噛めば噛むほど味の出る人物というか、読みながら彼の登場を楽しみに待っている自分がいる。 
 わりと登場人物のキャラクターが面白く書けている。人間が書けているというのとは違うけど存在感のある仕上がりになっている。トリック等に色々突っ込み所があるのでミステリーとして若干面白味が欠ける所があるにしても、読み終えた時に面白いなという感想を抱かせるのはキャラクターの魅力だと思っている。

 最近の倉知さんの作品は読んでいないのでお元気でしょうか?
 
 
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| 倉知淳 | COM(6) | TB(0) |















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