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2010-05-15 (Sat)


 テトラの幼少期の宝物のような思い出は初恋の珠彦と過ごした日々であった。

 父親の事業の失敗で夜逃げするはめになり、生木を裂かれる思いで珠彦との平凡なに日々に別れを告げざる終えなくなる。
 夜逃げした先の群馬で落ち着き所を見つけてからは何度も遊びに来てくれてまた幸福な日々を取り戻したかに見えた。
 だが今度は珠彦の家の事情で彼はハワイへと移住する事になった。テトラにとってつらい現実の日々と距離が珠彦との仲を疎遠にさせた。

 やがてテトラは大人になり自分の力で自由に生きれる力を身につけていた。
 ある店でかかっていた曲の詩を聴いて驚く。何故ならその詩は夜逃げの際にテトラが珠彦の家のポストへ入れた別れの手紙だったからだ。その曲を歌っているヨシムラユキヒコにメールを送り事情を問う。。。
 

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 よしもとばななさんの作品はたまに読むと『イイ感じ』である。
 ばななさんは人生というか世の中における「キーポイント」をわかり易い的確な言葉で表すのが非常に上手い。村上春樹さんと肩を並べる位上手いと思う。
 だから読んでいると「ああ、そうだよな」と要点を教えてくれ、また今現在の自分の心構えが間違っていない事を再確認出来るのが嬉しい。
 ただ「アムリタ」以後は頻繁に読みたい作家さんではなくなった。「アムリタ」までで色んなスタイル(表現方法)をやり尽くされた気がする。
 それ以後の作品は入れ物が違うだけで、中に入っている物は一緒という感じがしてしまってマンネリ感を感じてしまうようになった。

 この作品は簡潔にまとめると「初恋同士の焼きぽっくりに火」の物語である。
 でも珠彦の方は初恋を凄く大事に自分の心の中の宝石箱に入れていて、ようやく再び始められた事に舞い上がっているのに対して、テトラの方にも感動があるものの冷静な感情を持っているその辺りの齟齬が面白かった。
 幼い頃は珠彦のある意味完成形のような性格に魅力を感じていてそれも現時点では同様ではあるが、完成形故に変わらない珠彦が素晴らしいと思いつつも、それが故に一生分かり合えないという事も悟っている。
 こういうのはありがちだなと。男性はメルヘンでも女性は現実的だったりする。 

  「世界は恋愛だけでできてやしないんだ、そんなに雑なものではないんだ、もっときめ細やかな夢のようなもので、ひとつの糸は必ず布全体につながっているんだ」 
という下りを読むと「ああ、ばななさんはやっぱりばななさんだ、ちゃんと押える所がわかっているなあ」という安心感を与えてくれる。

 今回非常に私事の感想を述べてしまうのだが、読んでいて「今を創ることが未来を創るのだ。」という言葉がむちゃくちゃ響いて来た。
 目新しい言葉ではなく今まで何回か目にしているのだけど、今回は私の心へ「ずん」と入ってきた。  
 悩んでいたり、迷ったりしてる時に、たまたま見たり聞いたりした言葉がスポットライトを当てたかのように意味を持って飛び込んでくる時がある。
 この言葉は今の私へのメッセージのような気がした。
 勿論それは単なる思い込みだろうという突っ込みがきそうですが、自分がそう思い込みたいのならそれでいい。
 結局の所「今を前向きに生きて、今を消費するしかない」のだなと改めて感じた。
 どんなに迷っても、悩んでも、結局それしかないという事実、ここに帰って来るしかないのだなとしみじみ思った。
 これが私の原点なんだと思う。 

 自分の原点を再認識させてくれたばななさんには感謝である。

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| よしもとばなな | COM(6) | TB(0) |















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