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2010-04-17 (Sat)
   

謎解き短編集5編

 「第二の希望」
 楠木真智子の第一の夢は器械体操でオリンピック選手になる事であった。
 残念ながら自身はその夢を叶える事は出来なかったが一人娘の理砂は天才的な器械体操の才能を持っており、娘に叶えられなかった自分の夢を託した。
 その為に夫とも別れ母子2人の二人三脚の生活で頑張っていたが、ある時悪夢に見舞われる。
 恋人の毛利が真智子の家で何者かによって殺害されてしまう。。。

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 東野さんの加賀恭一郎シリーズ結構好きである。
 私の中で加賀刑事は何故か地味な印象がある。一応彫の深い顔立ちで長身なのでそれなりに見栄えはするタイプなのだろうけど。
 ただ他のシリーズの湯川博士のような華やかさや存在感はない。多分間違っても湯川博士のように福山雅治さんのようなイケメンが演じるという事は生涯縁はないだろう。
 どうも作品の中でアクが足りないというのかオーラを地味に消している人という感じか。そのアクの足りなさが良い意味で作品に見せ場を与えているような気がする。
 湯川博士だと彼のカラーに染められているピースはどうしても出てくるが、加賀刑事だと作品世界を侵食することなくピースに納まる。
 
 この短編集は刑事コロンボ形式で犯罪が起きていてその真実を加賀があぶりだして犯人を追い詰めていく。彼がまるで詰め将棋のような形で犯人をに迫るのがツボを突く。
 たいていの人間なら見落とすであろう若しくは気にも留めないだろうという些細な事柄を丹念に拾って事実を追っていく。私のようなズボラな人間には到底真似が出来ない。そしてあぶりだし方がどれも「なるほどなあ~」と思わせる。
 本格ミステリのような爽快的な謎解きとは違うが「追い詰め方」にカタルシスを感じさせてくれる。

 取り上げた「第二の希望」は切ない。
 親が子に自分が果たせない夢を託すのはよくある事だけど、同じような夢を目指していたときにふと余所見をしてしまった彼女。それが故の罰。 
 どの作品も悲しい事情を抱えた犯人達だけどこれは犯行の動機がより悲劇であった。その悲劇が故に一層作品の質が高められたとも思うが。

 この作品に出てくる犯人は犯罪を隠すために嘘をつく。誰もがごく普通の人間だが足を踏み外してしまい、そしてだんだんとその嘘に飲み込まれていく。 
 加賀刑事は立場上犯人達を追い詰め役になるが、その嘘を紐解いていく様は解放のような気もする。
 真の悪人はおらず自分の守るべきものを守る為の犯罪と言っても良いかもしれない。
 それが故に加賀刑事は犯罪自体は追い込んでいくが、その罪を犯した犯人に対しては追い詰めるのではなく気持ちを慮る辺りが「男やのお」と思う。

 でももし映像化されるのなら加賀刑事はどの俳優がいいだろうと想像して10分位楽しんだ。    

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| 東野圭吾 | COM(8) | TB(1) |















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