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2010-02-24 (Wed)
 

 考古学の世界で生きたいと願う平賀・キートン・太一であるが、現実は中々厳しく大学の講師を細々と続けながら危険なロイズの保険調査員もし将来の発掘の為の資金を貯めていた。
 見た目は純朴そうな優男だが実の所は元々はイギリス軍隊のエリートであり、サバイバルの教官もしていたというツワモノである。加えてオックスフォード大学卒というインテリでもあり、その深い知識と高いサバイバル能力で数々の難事件を解決する極めて優秀な探偵であった。
 だが基本ヒューマニストなので事件の枠を超えて相手と関わってしまい余計な事に巻き込まれてしまう場合もある。
 そんな平賀・キートン・太一を巡る一話完結型の連作集。

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 将来浦沢直樹さんが『語られる存在』となった時、この「MASTERキートン」は代表作として挙げられる作品ではないと思う。
 勿論それは作品の質の問題ではない。浦沢さんはヒット打率の高い漫画家なので名作と呼ばれるものがたくさんあり、その中ではこの作品は脇道運行の色合いが強い(原作が別の方というのもあるけど)。
 でも私は個人的に浦沢さんの作品の中ではこの作品が一番好きであり、かつトータルバランスの良さでは最高傑作だと思っている。
 というわけで今回はこの作品をPushi!!!し布教活動を広めたいと思う。

 この作品は分野が本当に多岐の渡る。政治、軍隊、考古学等それらに関する専門用語もたくさん出てくるが全く苦にならずに面白いほどに入ってくる。自分がスポンジになったのかと思う位に吸収してしまう。
 それは原作者のストーリーの練り方と見せ方の巧みさと、画を担当する浦沢さんの職人スキルが上手く連動しているからだと思う。職人同士の技の結晶のような作品だ。
 本当に読んでいて面白いだけではなく勉強になるお得な作品である。この作品を読まなければまず興味を持つ事の無い世界の断片を見れたのは幸いだ。

 個人的にツボなのが主人公である平賀・キートン・太一の魅力的な人物造形。彼はいつも自然体で生きることを楽しもうとしている。
 おまけに外見は朴訥な優男で不安定なしがない大学講師なのだが、実はホームズのような頭脳とボジェームズ・ボンドのような高い戦闘能力を持っているというギャップのある設定が私的に大好物なのである。
 そして何よりも「優しい」。レイモンド・チャンドラーの作品の中の言葉、
 「男は強くなければ生きていけない、優しくなければ生きる資格がない。」 
 という言葉を見事体現している男性である。私にもっと生活力があれば養っていも良いと思う位だ。
  
 この作品は結構感動させてくれる作品もちりばめられていて、普段色んな日常生活の多忙さに埋没してしまいそうな感情を思い起こしてくれる。 
 でもそれは押し付けがましい感動ではなく、人生のひだを浦沢さんと原作者の巧みの技でサラリとして魅せてくれる。
 生きてれば色々あるけど、素敵だと思える時もあるよなと。
 心の中にある優しい感情に被ったほこりをそっと取り除いてくれる感じだ。
 
 一粒で幾つも美味しいというのを実感する作品である。

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