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2010-02-20 (Sat)
 年老いた母親とその娘。
 いつも通りの平凡な夕べになるはずだったが、それは娘の自殺予告によって不気味な世界へと変化して行く。
 娘を必死で止めようとする母親。最早死ぬ以外の道はないと確信している娘。
 果たして母親は娘を止められるのか?
 人間存在、相互理解などの人間の最たる闇の部分を日常ディティールの中で浮き彫りにしている秀作。

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 この本は「ダ・ヴィンチ」で『孤独』をテーマにした本を特集とした中に紹介されていた。
 幾つか紹介されている本で何故この本に興味を持ったのはあらすじと、コメントされた方のキツイ突込みの言葉にそそられたからである。

 この作品は最初から終わりまで自殺をしようとする娘と、それを止めようとする母親のバトルが繰り広げられている。
 正直読んでいてコメントされた方のきつい突っ込みと同様の感想を持ってしまった。
 その突っ込みとは。。。。
 「もう、見えない所で死んでくれ!!!」 
 まっ、作り話とわかっているから言えるセリフだけど。
 娘の気持ちに共感出来る部分はたくさんあるのだが、読み進めていくうちに娘のエゴというかかたくなささにうんざりしてくるのである。
 年老いた母親が愛する娘を止めようとしながらもどうする事も出来ない絶望感がひしひしと伝わって切ない。自殺の予告なんて残酷だと思った。自殺の理由を知っておいて欲しかったという事だか、
 「遺書にしようよ!!!」  
 とやはり突っ込みたくなる。
 
 人が生きるという営みの中で常に抱える闇の部分を「これでもか!!!」という位に見せられて本当に怖かった。
 こういう人の心の闇の真理を扱った作品というのは下手なホラーよりホラーだと再認識。
 「自死」というのは自分が行使出来る人間としての当然の権利だと思う。私自身は決して「自死」が敗北とか逃げだとは思わない、あくまでも自分が行使出来る権利の一つだと思っている。だからこそ救いもあるはず。
 出来るなら「自死の権利」は死ぬためのものではなく、生きるためのものであって欲しい。
 いつでも死ねる権利があるのだから死に物狂いで生きてから遂行してもいいんじゃないかと思う。
 
 読んでいてつくづく親子であっても他人同士なんだなと思う。血が繋がっていても「個」と「個」なのだ。
 「ずっとあんたといたのにそんなに孤独なんてわからなかった」 
 というのはえぐるようなセリフである。
 母親は娘を愛していたけど理解出来なかった(しようとしなかったのか?)。相手への理解は愛だと思うけど、愛する事と理解する事は必ずしも同一のものではないのかもしれない。理解していないから愛ではないとはいわないが。
 愛する事と理解する事の関係性は難しい。 
 
 正直どこまで他者の孤独に踏み込めるのだろうか、どこまで近づけるのだろうかと思った。
 その距離感に人はずっと迷い続けるんだろう。

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