123456789101112131415161718192021222324252627282930
-------- (--)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
| スポンサー広告 |
2010-01-23 (Sat)
 

 将棋の真剣師「小池重明」
 彼の強さは破格であり「新宿の殺し屋」「将棋の化け物」と呼ばれた伝説の将棋士。
 だが才能とは裏腹に人生は破滅的であった。人妻との駆け落ち三回、恩人のお金を持ち逃げしたり、寸借詐欺騒動を起したりと波乱万丈の人生を駆け抜け44歳の若さで生涯を閉じる。
 晩年の小池と親交のあったSM作家団鬼六が伝説の将棋士の人生を彫り起す。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 上記のあらすじを読まれた方は「真剣師とは何ぞや?」と思われた方もいると思う。真剣師とは現金を掛けて将棋や囲碁をする人達の事である。
 ふとしたきっかけで「小池重明」という伝説の真剣師を知りその人物像に興味を持った。
 著者の団鬼六さんの作品は未読ではあるけどSM作家というのは知っていたので正直読む前は全然畑違いを耕されていて大丈夫なのかと思ったが、さすがに筆一本でおまんまを食べられているだけあって読む者に訴えてくる内容である。

 夢破れた将棋士達の姿を書いた「涙のスイッチ」でも述べたように私は将棋を全くしらない。
 でも読んでいてとにかく小池さんはとてつもなく強いのだという事はわかった。例えが古くて恐縮なのだがスーパーサイヤ人になった悟空のようなに無敵の強さなのである。
 あまりの強さに「こんなのあり?」というようなある種マンがのような作りめいたものを感じさせる。でも実話なのである。

 どれ位強かったのかというと当時将棋連盟の会長だった大山康晴氏は小池さんに負けている。
 大山康晴氏と言えば公式タイトル獲得期間、将戦優勝、通算勝ち星が歴代1位という偉大な記録を打ち立てられた方で、5つの永世称号を保持。Wikipediaで大山康晴氏の内容を読むと小池重明さんとは違った意味の正当派な伝説の将棋士と言える。
 驚くのは大山氏と対戦当日は前夜につまらない事で喧嘩し留置場から対戦場へ駆けつけたのである。二日酔いのままで対戦して大山氏の消費時間の半分以下の消費時間で勝っている。
 また団鬼六氏と出会った時2年間将棋を指していなかったのに、団氏が用意した対戦相手であるアマチュア名人のタイトルを取った相手に圧勝。
 これだけ強い人なのに自宅に将棋道具を置いていなかったそうだから驚きである。
 
 でもこれ程の才能がありながらも人生の勝ち組には成れなかった。
 もうそれは小池氏がほんとど生活破綻者と読んでもよい位ダメ人間だったからだ。困ったちゃんを通り越して呆れ果てるレベルなのだ。
 だが団氏曰く「人間としては出来損ない」だけど「その出来損ないに出来ている所が人間的魅力」だと。
 子供っぽくどこか憎めない要領のよさもあり、散々迷惑をかけられても面倒見つつ続けるスポンサーは常に居たようである。
 男の人は小池さんのようなアウトローって好きなんだろうなと思う。彼の破天荒なアウトローを忌避する部分もあるが、どこか自分はそういう風に生きられない故の憧れもあるのではないか。
 少なくない人達に愛されていたというのが救いである。
 
 ある本で天才と言うのはコップの中の水を傾けたようにどこかが浅くなってその分深くなる部分が出来るだけで、余分に才能が与えられているわけではないというようなセリフを読んだけどそれを思い出した。
 小池さんの将棋士としての破格の天才ぶりと、それに反比例するようなダメ人間ぶり。
 真面目にきちんと生きれば才能にふさわしい地位や名誉を手に入れられたとは思うのだけど、でもきっと小池さんにそういう生き方は無理なんだろうなと思った。そういう「性」なのだろ。こうすれば幸福を手に入れられるとわかっていてもそれが出来ない。
 団氏が書いているようにそういう「性」はある種の天才の持つ宿命なのだろう。

 天才フェチな私だが小池重明さんのような破滅型の天才は悲しくなるので好みではないなと思った。

 ランキング落ちているので、ぽちっと押してやって下さい。 お願い致します。
にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
にほんブログ村

 
| ノンフィクション | COM(11) | TB(0) |















管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。