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2009-12-26 (Sat)
 


 高校生の朔太郎は目が覚めるといつも泣いていた。恋人のアキが亡くなってから彼のいる世界はあらゆる感情を失った。

 朔太郎とアキの出会いは中学生二年生の時。
 十分に可愛らしく、性格の良い、凛としたアキに恋をし、朔太郎の世界は輝きと喜びに満たされる。
 アキといる何気ない何でもない時間が堪らなく愛おしくこの幸福はずっと続くものだと二人とも思っていた。だがアキは白血病に罹り余命いくばくも無いという現実が突きつけられる。その避けがたい現実は彼の力ではどうする事も出来ず、日々アキが死へと向っていくのを耐え難い思いで見つめるしかなかった。
 17歳の彼女の誕生日に朔太郎は念願のオーストラリアへとアキを連れて旅へ行こうとするが・・・・。

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「不憫な奴。。。」

 読み終えた時にこの本にそんな感想を抱いた。
 
 「セカチュー」ブームの時はいつも意味の無い反骨心で全く読まなかった。嵐も過ぎ去り「セカチュー」が死語になった頃にようやく手を出した。
 正直読む前はあまり良い感触を持っていなかった。
「国内最高販売数300万部越え!!!」「ノルウェイの森を超えた!!!」 そういう色んな煽り売り文句と、特に村上春樹ファンの方が結構この作品を叩いていたのでマイナスの先入観があったのは否めない。

 でも個人的には思っていたより良い作品だとは思った。
 ただ感動するとか泣けるとは全くご縁はありませんでしたけど。 
 物凄くクサイ物語かと思っていたが、シンプルで哲学的な語りも多いせいかどこか突き放しているような物語の世界観は楽しめた。
「国内最高販売数300万部越え」とかそういうのがなければ、この作品ももう少し等身大の評価を貰えたのではないかと思うと不憫である。過剰なブームで良くも悪くも色眼鏡で評価されている作品と思う。
 
 愛する者を亡くした痛みが綴られているのが「天使の梯子」(二番煎じフェチ)なら、この作品は愛する者が亡くなるまでの悲哀が綴られている。
 物凄くありきたりな設定ではある。
 美少女に白血病(何故この手の物語の少女が罹る病はいつも白血病なのか。。。)、純愛ストーリー、死とか何十年か前に本やテレビで流行ったような手垢つきまくりである。
 一歩間違えたら私のようなひねくれ者が突っ込み入れまくりたくなるこてこて感なのだが、過剰装飾を押えそれなりに上手い具合にデコレーションしている。
 特に朔太郎の祖父が良い味を出している。この爺様、美味しい所を持っていく。

 結構美味シビれる言葉が出てくる。
 アキが朔太郎に向って、
 「わたしはね、いまあるもののなかに、みんなあると思うの」 
 と言うセリフ。
 思わず赤線引きたくなったよ。
 多分ここに、今自分達がいるこの世界に何もかも用意されていると思う。不足しているわけでも欠けているわけではなく。 すべてがここにある。
 それを見つけていく事が大切で、それが生きていく事なのだろう。

 でも「国内最高販売数300万部越え」の言葉に「印税幾らだろう?」と下世話な感想を持つ私には若干眩しい物語ではあった。
 

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| 片山恭一 | COM(2) | TB(0) |















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