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2009-09-23 (Wed)
 

 「LAST」をテーマにした7つの作品集。

 「ラストホーム」
 渋井聡の転落の始まりは何度目かになる職を辞めたことであった。
 すぐに仕事がみつかると高をくくっていたが、不景気と40歳になった何の特技も職歴も持たない聡は仕事にありつけなかった。
 貯金もなく家賃を払えない彼はあれよあれよというまにホームレス暮らしとなる。
 フリというあだ名をつけられ、雑誌拾いの仕事をしながら、お山の仲間と共に生きる日々はそれまでにない価値観を聡は見つけていく。。。。。
 だがやはりお山にも「厳しい現実」があった。


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 石田さんの作品は私にとってはくじ引きにも似た感覚を味わえる。
 当たるか外れるかという作品が多いので、当たりを引いた時は「ラッキー」と小粒に喜ぶ。
 この作品集はまあまあ当たりの部類であった。
 
 この「ラストホーム」はこの作品集の中でも地味な作品である。正直この作品よりも面白いものがあるし、考えさせられる作品もある。
 でも私は一番この作品が好きである。
 主人公は一般のものさしで言えばホームレスとなった事により転落するのだが、彼は転落したはずの生活にそれまでの生活で得た事のない安らぎを得る。

 世の中となかなか仲良く出来なかった主人公はいつもひとりだった。
 それが共に暮らす仲間を見つけ、初めて自分の居場所を持てたことを彼は純粋に喜び現状に満足しているのである。
 その「喜び」がほのかにじんわり伝わって来てくる。
 「幸せって何だっけ?~何だっけ?~♪」
 と読んでいて懐かしいフレーズを思い出した。

 ただホームレスとなった彼等は様々な事情で家族を社会生活を捨てている。
 それでいながらその生活を楽しんでいるというのはどこかボタンの掛け違いのような間違いもを感じる。
 でも、
 「間違っていても幸せならそれでいいじゃん」
 と言われたら、
 「おっしゃるとおり」  
 と退散するしかない。
 どんな形であるにせよ、それが自分なりの幸せの形ならそれでいいんだろうとは思う。
 
  
 この「LAST」をテーマにした作品を読んでいてふと「自分のLASTは何だろう」と思った。
 私にとっては『LAST DAY』になる。

 心の病の苦悩から解放されて心が自由になる日の「LAST DAY」。
 苦しさに負けていつかあの空の向こうへ逝きたくなるかもしれない日の「LAST DAY」。

 私の人生の双六のマスはどちらの「LAST DAY」になるか、サイコロは慎重に転がしたい気分である。

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| 石田衣良 | COM(7) | TB(0) |















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