123456789101112131415161718192021222324252627282930
-------- (--)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
| スポンサー広告 |
2009-07-08 (Wed)
   

 人間型ロボット「ヒューマノイド」が当たり前に存在する24世紀。
 ヒューマノイドのジャックとエレナは死ねない生命を抱え、だからこそ共に生きていた。

 ビンボー探偵業を営むそのジャックの元へある割りの良い依頼が持ち込まれる。 
 それは人間と恐竜が共に過ごしている「竜星王」の王女モニークからの敵対するシュマリの王リブシェアの暗殺の依頼であった。
 だが何故かこの依頼にエレナは乗り気になれなかった。それはエレナの削除された過去の記憶と関係があった。
 あくまでも人間の従者として造られたエレナは、人間よりも凌駕する機能を持ちながらも主たる人間の身勝手さに苦悩させられる。。。。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 清水さんという方はお料理上手だと思う。

 様々な素材を彼女独自の味付けをし、今まで味わった事あるとか、どこかで味見した事があるというな事は全く無い、斬新で独特な味付けがされた作品世界を提示してくれる。良い意味での奇想天外というか、どうやったらこんな作品を思いつくのかと感嘆してしまう。

作品を読むたびにその斬新な味わいに「おお!!!」と舌鼓を打っている。 

 私は個人的に清水さんの作品は長編よりも短編が好きだ。長編は作品世界とストーリーの凄さでぐいぐいとひっぱってくれるが、短編は深い(長編が浅いという意味では決してなく)。
 清水さんの凝縮された味わい深いスパイスの旨みが堪能できる。
 そんな清水さんの作品の中でも一番の好物が「ジャック&エレナシリーズ」である。

 ジャックもエレナもどちらも人間型ロボットである。ジャックはフツーのロボットだがエレナは違う。
 エレナは人間の叡智が生み出した最高級ロボット。人間が望んだ理想の結晶である。
 超美貌に超頭脳に超運動能力という具合に創造主である人間の持つ能力を凌駕している。
 そんなエレナに出来ないのは子供を生む事と死ぬ事の2つのみ。

 私がこのマンガで最も味わいを堪能したのが、死ぬ事の出来ないエレナが死ぬほどつらい目にあった時は記憶を消していくという設定である。苦しい記憶を消してまた何もなかったように生きていく。。。
 人を殺しても、大事な人を亡くしても。。。。
 この設定が美味い!!!

 死ねないつらさは「人魚の森」の記事でも書いたけど、この作品の方が痛切に響いた。  

 私も嫌な苦しい記憶を消す事が出来たらと思う時はある。
そうすれば心の病に悩まなくて済むし、今抱えている苦しみの幾つかからは解放されるかもしれない。
 でも嫌な記憶を消し続けてそうやって出来上がる自分という存在はなんだろうと思う。それって「自分」なのだろうか。。。何かがひどく欠けたはりぼてのような人間が出来上がる気がする。
 自分が自分であるというものを根幹を成すのは「記憶」だと思う。自分が今まで生きてきた歴史が記憶だから。
 だから嫌な記憶でも抱えるしかない。抱えて別の「何か」へ昇華させるしかないんだと思う。

  人間の叡智の結晶であり、理想が具体化されたロボットエレナ。
  だが死ねないエレナは死にたくなるような事があっても記憶を消し続けて生きつづけるという「生」を強いられる。
 その皮肉。
 それがなんとも悲しく響く。

 是非清水さんの作る斬新な料理を味わって欲しいと思う。
 (ただ絵が独特の美意識を持っているので合う合わないがあるかもしれない)

変わらずのご声援をお願い致します。
にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
にほんブログ村

| マンガ | COM(7) | TB(0) |















管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。