12345678910111213141516171819202122232425262728293031
-------- (--)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
| スポンサー広告 |
2009-05-02 (Sat)
 

17歳の時田秀美は勉強は出来なくても、女性にはもてる。
 父親はいないけど、理解ある年上の彼女の桃子さんや男好きだけどキレイな母親や還暦という言葉を知らない溌剌な祖父に囲まれて、今いる秀美の世界は温かなものだった。
 ちょっと変わっているけど、でも大事な事はちゃんとよく知っている秀美の周囲の同級生とのやり取りを綴った青春ライフ。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 山田詠美さんの作品は私のお肌に合うものと合わないものに真っ二つに割れる。完全恋愛系の作品は全くダメで、こういうそれ以外の世界が描かれた作品はお肌にフィットする。
 同じ作家さんでここまで作品の合う合わないがあるのはめずらしい。
 だから彼女の作品を読む時はちょっとした賭けになる。果たしてこの作品は私の肌に合うかどうかと。

 もともと山田さん(苗字だけだと別の人に思える。。。)は題のつけ方がシャレている方だけど、この作品のタイトル「ぼくは勉強ができない」はやられたという感じで、
 「座布団10枚持ってきて!!!」 
 と言いたくなる。
 このタイトル見た瞬間、絶対に面白いと確信した。そしてそれは裏切られなかった。

 この作品に出てくる秀美や同級生の言葉は、
 「あった、あった、あった」
 とかつての自分もこういう事を思ったり、考えたりしていたなと10代の頃(ああ遥か昔だ)の自分を思い返した。
 改めて振り返るとあの頃は自分の世界を創り上げていた色んなパーツが、時を経て振り返るとなんと他愛のないものだったんだろうと思う部分もある。それでもあの頃はその世界が全てだったし、ガキなりに真剣だったよなとこそばくなる。

 赤ペンが側にあったら線を引きたくなるほど言葉の宝庫だけど、次のセリフは使い方によっては劇薬である。
 「どんなに成績が良くて、りっぱな事を言えるような人物でも、その人が変な顔で女にもてなかったらずい分と虚しいような気がする」
(文字を太く、大きくすると更に迫力ある。。。。)

 「あ~言っちゃったか」と思った。この言葉は言われた側のどんな反論も無効にしてしまう程の威力がある。
 まさしく取り扱いを注意しなければいけない劇薬である。このセリフを言われたら三日間は布団に入って泣き暮らしそう。
 でもこの言葉はカッコいい山田詠美さんだからこそ書いていいセリフだと思う。 彼女だからこそ「おっしゃる通りです」とひれ伏してしまう。

 この作品を読み終えた時「男の子っていいなあ」と思った。

 ある一定の期間、年齢の時に呼ぶことが許される「男の子」という時代。
 この記事を読まれた男性の中には「現実は違うぞ」とか言われそうだけど、勿論あくまでもこれは「小説」という事がわかっていても、それでもなんか羨ましくなった。

 「男の子」と呼ばれる時代は他の年代よりも少しだけ自由に飛びまわれる羽があるように思う。
 勿論「女の子」と呼ばれる時代も、その時にしかない特権があるのはわかっていても私はその自由に飛び廻れる羽の方が羨ましいと思った。

 それは私が絶対に「男の子」にはなれないからかもしれない。

ランキング落ちているので、ぽちっと押してやって下さい。

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
  

 

 
| 山田 詠美 | COM(2) | TB(0) |















管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。