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2010-01-06 (Wed)
 

韓国の秘密情報機関で働く特殊要員ユ・ジュンウォンは北朝鮮の凄腕の女スナイパーイ・バンヒを追っていた。
 なかなか手かがリがなく焦燥感を募らせる特殊要員達であったが追い討ちをかけるように新たな難題にぶつかる。
 CTXという極めて破壊力のある液体爆弾を北朝鮮の特殊要員に奪取されてしまう。
 そんな神経を張り巡らす日々の中、ユ・ジュンウォンにとっての心の安らぎは恋人のイ・ミヨンヒヨンであった。結婚の約束もし私生活においてはこの上なく満たされていた。
 だが諜報活動中に秘密情報機関内の情報が漏洩している可能性に突き当たる。誰が漏らしているのか?
 疑心暗鬼の中思わぬ事実が判明する。。。。。

 祖国分断の悲劇に翻弄される人々の姿が描かれている。


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 *ネタばれ有り 

 韓国で大ヒットした映画「シュリ」のノベライズ版である。
 映画も面白かったが個人的にはノベライズ版の方が好きというか良く出来ているような気がする。映画にはないエピソードを加え盛り上げる一方、省く所は省きそれ故余韻を残すというかその差し加減が絶妙である。
 個人的にはこちらの方がより心に響いた。

 これは単なるアクション娯楽作品ではなく、国とは、民族とは、人を愛するとは?と様々なメッセージが投げかけられており、それがすんなりと読む側に入り込んでくる。
 そういう部分が凄いと思う。エンターテイメントに徹したシンプル過ぎるストーリーだが、面白いだけでなく読んでいるとお仕着せではなく自ら対峙する心持になる。
 この作品を読むまではご近所の南北の対峙問題にそれ程興味はなかったが色々と考えさせられた。

 ぶっちゃけこの作品は韓国諜報員ユ・ジュンウォンと北朝鮮諜報員イ・バンヒの悲恋物語である。
 当たり前の幸福を願う一人の女性が国の為にイ・バンヒとイ・ミヨンヒヨンという二つの顔を持ち運命に翻弄させられる。
 国の為に同じ民族が殺しあう。そして愛し合う者同士も敵対しなければならない。
 読んでいて、
 「人は国が無くても生きていけるけど、国は人がいないと成り立たない」
 という言葉を痛切に思い返した。国って何だろうとつくづく考えさせられた。
 平和な時代に生まれ育った人間の戯言と言われるかもしれんが、それでもやっぱり言いたい。国が人の、個人の足枷になるべきではない。
 本書の悲しい結末に真の意味で国の戦いに勝者も敗者も無いんだなと思った。

 女性にとっては愛する者がいる場所こそが自分の居場所なのだろう。
 イ・バンヒでもなくイ・ミヨンヒヨンでもなく等身大の女性としてユ・ジュンウォンと過ごした僅かな日々に幸福を感じる「彼女」に涙、涙である。
 「やっぱ愛だよ、愛」 
 愛の前に憎しみも政治も国家も無力である。

 とにかくラストの切なさはメガトン級なので読む時はバスタオル必須である。
   

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