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2009-04-29 (Wed)
 

 ノンフィクション作家として有名な柳田邦男氏がはからずも心の病との格闘の果てに、自死をし、脳死に至った次男の洋二郎さんとの11日間を綴った書


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 人にも出会いがあるなら、本にも出会いがあると思う。
 私にとってこの本は正に運命の出会いだったと思う。自分の一番苦しい時に出会い、この本がなければ私の人生最悪の時はもっとつらいものになっていただろうと思う。
 ありがとう、ありがとうの「命の恩本」である。

 この本と出会った時、心の病が一番調子の悪い時だった。
 よく死にそうな状況を、
 「棺おけに足を突っ込んでいた」 
と表現する場合があるけど、もうその時はそんなのは通り越して、
「棺おけに全身突っ込んで後は蓋を閉めてハイさようなら」 
という位へろへろだった。 生きているのが不思議なほど最悪の調子だった。
 毎日、毎日「死にたい、死にたい」と考えていた。

 そういう時にこの本に出会った。
 
 洋二郎さんは心の病との格闘に疲れ果て、最終的には自死(自殺)を選ばれた。
 彼は神経症主体の心の病で、彼の抑うつ神経症や強迫神経症等の症状が私とよく似てた。
 それだけに骨の髄まで洋二郎さんの孤独、苦悩、絶望感が染みて来た。染みまくった。
 最終結論は「死」ではあったけど、それでもその到着点に至るまでの洋二郎さんの一生懸命に行き抜こうとした姿勢に励まされた。
 「私もへろへろしているだけじゃダメだ!!!」 
 となんとか底から這い上がろうと思った。 

 洋二郎さんを理解しようとする父である柳田さんも、少数の友人も誰も彼を止められなかった。
 心の病の切なさはどれだけ自分を愛してくれる者がいても、その愛する者がどうやっても行く事の出来ない位遠い弧絶した世界に心を病む者はいる。自分だけしかいない孤独の世界にいる。
 色々と手を尽くしても愛する者をこちら側に引き戻せなった柳田さんはさぞおつらかっただろうと思う。
 自分を愛してくれる、また自分が愛する人がいても心の病においては完全な救いにならない。心の病はどんな理屈も吹っ飛ばしてくれる。

 洋二郎さんの日記も載せられているけど、そこには頻繁に「死にたい」という言葉が出てくる。  
 
 かなり調子が良くなった今ならわかる。
 彼は本当は生きたかったのだと。私も「死にたい、死にたい」と思っていた時、本当はその思いと同じ強さで「生きたい」と思っていた気がする。死にたいは生きたいの同義語のかもしれない。
 某漫画で「本当に死にたがっている人はいない」という言葉があったけど、その通りだと思う。

 まだまだ完全調子ではなく、時折来る大波、小波に、
 「あれぇ~」 
 とさらわれそうになるが、なんとかこちら側にふんばりたいと思う。

 あの苦しみを経て今の自分は生まれたと思う。この本を読むと自分の原点に立ち返る。

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| 柳田邦男 | COM(5) | TB(0) |
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