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2010-12-11 (Sat)
 
 110番にある通報があった。喫茶店を経営している福沢基之本人によるもので店に来た客を監禁しているという内容であった。
 この事件に関わる事になった交渉人の東野麻衣子は福沢の幼い娘が三年前に少年によって殺された事と、その少年が最近少年院を出院している事を知る。
 福沢の要求はこの篭城状況をテレビで実況中継して欲しいというものであった。その目的を告げない福沢であったが、警察関係者は今回の事件が殺された娘の事件と関連しているだろうと推測をする。
 犯人の福沢と交渉人の麻衣子の2人の息詰まる交渉が展開されていく。。。。


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  五十嵐貴久さんは若干作品の出来にムラゲはあるけど、基本読み手を楽しませてくれる作家さんだと個人的に思う。
 楽しませる為の工夫を惜しみない方とでもいうのか(それが時折強引な展開にさせてしまう落とし穴はあるけど)。五十嵐さんの交渉人シリーズととりわけ面白い。

 「交渉人 篭城」はこれは面白かった。のっけからエンジン全開でガンガン楽しませてくれる。久々に最初から最後まで楽しめ「あんこが頭から尾っぽまでぎっしりと詰まったたい焼き」のような面白いという読書だった。

 犯人の福沢と交渉人の麻衣子のやり取りが主軸となって展開していくのだけど、篭城の理由が娘を殺した犯人への復讐なので正直犯人である福沢に肩入れしてしまう。
 それ故だんだんだんだん麻衣子に対してイライラしてくるのである。実際の交渉のやり取りなんて触れる事はないから実情がわからないけどけど、こんなにまわりくどいというかなんというか。読んでいるとなんだか私が犯人だったらブチ切れそうだなと思ってしまったよ。勿論犯人側の要求を「はい、わかりました」と飲んでは交渉人に何の意味も無いけど、交渉ってこんなに机上でこねくりまわすもんなのかなあと思った。
 まあ読み物としては交渉のやり取りのこねくりまわしは面白いけど。あくまでも読み物としてだけど。

 この作品を読んでいて改めて少年法について考えさせられた。
 少年法の不備はさんざん語りつくされており、一般市民だけではなく警察や法に関わる人達も疑問を持っている人はいると思う。現状では被害者遺族は置いてきぼりにされ加害者となった少年・少女が守られていると思われても仕方のない仕組みだろう。
 私は不勉強なので少年法の改正について今どのようになっているかはわからないけど、随分前から論議されているのに遅々として改正されていないように見受けられる。
 それ故現実にこういう事を起こす人が出てきても不思議じゃないと思ったし、それ位の何かが無いと少年法の改正は難しいかもしれないと危ない事を考えてしまう。

 ラスト辺り本読みの勘で「何かキナ臭い!!!」と思いつつ読んだ。何かありそうな気配とでも言うのか読書オタクのアンテナが「ビンビン」動いた。その予感は正しくビンゴ!!でもどこか予測していたような展開でもあった。それは意外性が無いという意味ではなくある意味王道の仕掛けだと思う。

 五十嵐さんはやっぱりサービス精神がある。

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